◆ console.log でオブジェクトを出力するときの文字列を作る inspect メソッドが deprecated
◆ util.inspect.custom のシンボルをキーにすればいい

Node.js を使ってるとこんな警告がでてきました

(node:8992) [DEP0079] DeprecationWarning: Custom inspection function on Objects via .inspect() is deprecated

そういえば文字列化に inspect 使ったけどこれ deprecated だったんだー と思ったのですが違いました
deprecated なのは inspect でも custom inspection を使った場合です
あと util.inspect を直接使わなくても console.log を呼び出しただけでも起きます

custom inspection というのは util.inspect.custom というプロパティにシンボルが用意されていて オブジェクトにそれをキーとして関数を定義しておけば文字列化のときにその関数が使われるというものです

> util.inspect.custom
Symbol(nodejs.util.inspect.custom)
> util.inspect({a: 1})
'{ a: 1 }'
> util.inspect({a: 1, [util.inspect.custom](){return "..."}})
'...'

この機能は util.inspect.custom ではなく単純に inspect という名前のメソッドでも同じ動きになります

> util.inspect({a: 1, inspect(){return "..."}})
'...'

今回の deprecated はこの inspect メソッドを使うほうがなくなるというものです
機能的には util.inspect.custom をキーに置き換えれば一緒なので困ることはないと思います

Symbol で重複せず専用の意味のプロパティが作れるようになったんだからそっちを使うようにしようということですかね
inspect っていう普通な名前のメソッドだと そのインスタンス自身が別の意味で使いたいかもしれないですし

Node.js は前から使ってますがこんな機能あったというのは今回の deprecated の警告が出て調べて初めて知りました
Node.js だとブラウザと違って console.log が扱いづらいので本当の意味でログしたいとき文字列や数値を出力するくらいです
オブジェクトをダンプして目的の情報探すのだと Chrome に接続したり VSCode でデバッグモードで動かしたほうが便利です